第45話シャーロット、何かおかしい

シャーロットは、侍女の言葉を咀嚼するのに少し時間を要してから、やんわりと訂正した。「おはよう。わたしのことはフォスターさんって呼んで。デイジーはもうジェームズと婚約してるの。これからはマーティン夫人になる人よ」

侍女たちは目配せを交わした。悔しさと驚きが、その瞳にありありと浮かんでいた。

「何を作っているの? すごくいい匂い」話題を変えようとしてシャーロットは言い、コンロにかかった鍋をそっと覗き込んだ。

「体にいいものです」侍女の一人が曖昧に答えた。ジェームズが彼女のために手配したことは、口にしなかった。

彼女たちの胸の内では、そういうことは本来ジェームズがするべきだ、という思いが渦巻...

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